舞台の技術陣は・・・

 使用している映像機材は古いものばかりなので、画質や品質はご迷惑をおかけするばかりなのですが、録音から撮影編集まで、会館スタッフの手作りとなっています。

ハイビジョンになったばかりの頃の古いカメラ、最新のものでも3年位前のカメラで、ソニー、キャノン、パナソニックとバラバラ。色もニュアンスも違います。また、ホールの照明もテレビ的に言うと2500°位なので、すごく赤いんですよね。このあたりの色の再現性は、一般的な外の曇りの5600°と比べるとすごく品質が落ちてくる気がします。 なら青色方向に照明を切り替えれば良いのですが、全部の照明に青色フィルターは入れられなので、ちぐはぐになってしまいます。特に反響版の照明は固定された照明なので、簡単にはいきません。

この何回かの収録で特に力が入っているのが、音響さんですね。

ビデオの中でも、我が物顔でマイクが登場していると思いますが、うるさいことうるさいこと。いえ音量が大きいということではなくて、こだわっている? 神経質? その位頑張っています。
 え、こんなマイクどこにあったの?
 なんだ~へんな形のマイク!
私には、そのマイクの違いがよくわかりませんが、でも映像コンテンツの中で、音は70%映像30%といわれる位、重要だって言われていますね。 レコーディングされている皆さんに比べたら足元にも及ばないでしょうが、少しずつ進化しています。

編集ソフト

皆さんは動画編集ソフトはどうされていますか?
動画編集ソフトもどんどん変化していますよね。特にipadの変化も注目したいところなのですが、大量のデータの送受信が弊害となってなかなかipadになりません。

今さかんに使うのはEDIUS9。たぶんプロ~アマチュアの方まで幅広い世代で使われている画像編集ソフトです。取り扱い可能なフォーマットも幅広く8Kまで扱えたと思います。どこかで元々日本開発という文字を見たことがあるので、日本で開発されたものだと思います。

比較的軽くて(再生とか編集のもたつきとか)扱い安ですが、トラッキングにソース画像を当てられないだとか、カラーコレクションのデスクトップ環境がいまいちだとか、不満なところはあっても、デファクトスタンダードだなと思います。作品作るには早い。新品のProライセンスで10万切る位で手に入るでしょうかね。

ここ最近注目しているのが、「DaVinci Resolve」このdavintiはBlackmagic Designというオーストラリアに本社を置くメーカーのソフトウエアなのですが、撮影機器を含めて、ここ4~5年急激にその存在を確かなものにしてきています。売りは画質ですね。

写真は3枚目からdavintiです。

無償版も存在していて、通常の編集なら、この無償版でもかなりの編集が出来てしまうと思います。無償という話なら、3DCGソフトの「blender」も編集機能が充実していますので、興味のある方は調べてみてください。こちらのソフトはトラッキングに3DCG画像やソースを割り当てることもできます。(習得に時間が必要かも)

さてdavintiに話を戻して、この飛ぶ鳥落とす勢いのdavintiいやBlackmagic Design社ですが、この編集ソフトが最も注目されているのが、カラー補正機能だと思います。 単に映像クリップを切った貼ったをするなら、ほかにも沢山ソフトがありますし、マイクロソフトOS付属でもなんとかなるかも。 このプロジェクトでもへっぽこなカメラばかりで、色合わせは必須!ホワイトバランスも上限2800度なんていうのもあります。この環境の整合性を整えるのに、このdavintiは最適なのです。

昔ならフィルムの色を出すカラーリスト/カラーコレクターですよね。

ちゃんとしたライセンスを購入しても3万円強だったかと。これで3台までシングル動作(インストール中動作可能なのは1台)します。もう一つ、無償版では無理ですが、画像のノイズ除去機能があることです。プラグイン版でノイズ除去プラグインを購入しようとすると最低でも4万位しますよね。だとすると3万強で、編集ソフトまでついてきます。

このおいしいdaVinciですが、難点も存在していて、①テロップ機能と ②プロジェクトファイル ③Fusion機能の三点を挙げます。

テロップ機能は、画面に1文字列を白く挿入するなら、事は済みますが、Ediusuでお得意な1画面に、やたらといろいろな場所に様々な活字を打つことがdavinchiではできません。これは厄介です。

二点目のプロジェクトファイルですが、1作品1ファイルの保存という概念ではなくて、davintiのデータベースという概念なので、さまざまなデータは全てデータベースに格納されます。基本的にはファイルデータベースでも動作するのですが、外付けのHDにデータベースを作ったけど、HDのドライブレターが変化してしまうと(CだとかDだとかの事)読み込めません。

最後のFusion機能ですが、筆者はこの機能は個人的には否定しませんが、プログラム的だし、組んだ人のセンスとか頭の良さが反映されますよね。ただ、嫌がる人も多いと思います。説明が大変なので知りたい方は、ご自身で調べてください。

ちょっと脱線気味でした。davintiは少し負荷が大きいですね。工夫しないと、ほぼ最高スペックのPCでなくては、仕事にならないかも。

音の編集

Audacity
Adobe Audition
ABILITY
Cubase

ちょっと玄人向けな話で恐縮なのですが、音の編集ソフトも数々ありますが、こんな時にこんな風に使えるという話題を一つ。

音のソフトですと、一つの音をじっくりと編集する波形編集ソフト的なものや音声ミキサーのように、音声データを複数同時並行に再生ミキシングできる編集ソフトなど、用途によって変わってはくると思います。

個人用途なら、無料?で利用できる「Audacity」(かなり高機能)や、音出身の方には馴染みがないかもしれませんが、Adobe Audition。
今回はこのAdobe Auditionの一部をお話しするのですが、他にも、多重録音やMIDIでの音楽制作には、「Cubase」や「ABILITY」など沢山ありますね。

私もこのサイトに投稿する映像の音声では、必ず、これらのソフトを使い、編集しています。

現場

撮影現場では、音声スタッフさんがこれでもか!という位、神経を使って機材セッティングをしています。例えばピアノの収録でも、毎回ピアノによって・演奏曲目によって、マイクも収音場所もいろいろと変更するようです。(機材は古い。スミマセン)
 ただ、曲によっては、忙しくペダルを踏んだり離したりしなくてはならない曲があって、この音がマイクに飛び込んでくることがあります。
 ドン・ドンっていった感じかな。 ピアノの調律師さんで少しはなんとかなるみたいですが、根治療ではないですね。演奏者の方も踏み方に協力してもらわねばなりませんし、ペダルの下に吸音材を敷くという方法もあるかもしれません。

で、残念ながら、このような音が録音されてしまったらどうしましょう。これが演奏者の実力だから? とかの話は置いておいて、技術的に消すにはどうしましょうか?
 低い音なので、グラフィックイコライザの低域をカットする。
 適当なノイズ除去プラグインソフトで消す。
 イコライザーのグラフ付きエディターで丁寧にグラフを作る

最近なら2番目か3番目になるんでしょうか。
今回紹介するのが「Adobe Audition」です。映像の方々には、よく知られたソフトでして、Adobeが提供しているので、Cloudが入っていれば、一応インストールしている人も多いでしょう。Adobe Auditionは、専用のASIOドライバーを用意していない?(と思う)ので、多重録音に使う人は少ないのではないでしょうか?それより、Premiaの音声編集だったりすることが多いのでしょうね。

 

このAdobe Auditionで音声データを開きます。

スペクトルビュー(周波数スペクトル)が下の赤っぽいところです。波形がその上に小さくありますが、縮めてあります。データはピアノ演奏の一部です。ここにペダルを踏んだ音が隠れています。

 ところで、Adobeといえば、画像ソフトですよね。特にPhotoshopでは、画像の一部を無かったことにできます、都合の悪いところを消して、修復ブラシで綺麗に補修するなんていう高度な事が。Adobeはこういうところに強いんです。 で、上写真を見てください。画像ですよね。上下に周波数があって、左右が時間軸、音のあるところが白っぽくなって、音が強くなるにつれて、黄色から赤、赤黒となっていますが、画像とみることもできます。Photoshoの場合に修復ブラシは、修復したい部分の上下左右を見て、似たような画像で平均化して埋めているので(おおざっぱですが)、この技術を使えば、音だって上下左右を見て、平均化してあげれば、音だって補正できるはず。 だからAdobeの音声ソフトには、筆ツールが付いています。

じゃあ、どうすの? 多分ここだろうという所をブラシでゴシゴシしてみます。左が元の画像、右が修正後の画像です。

当然周辺には、ピアノの低い音が混じっているはずなので、消しすぎないようにします。ツールには、大まかには、範囲選択を消す機能と目的の場所を平均化する機能の二つです。筆は部分的に消す機能で、消すための範囲を作る機能です。範囲が作れたらDeleteキーで目的の%で消します。後は、修復ブラシでゴシゴシすると、混ざります。(言い方が適当ではないかもしれないが)結果がこれ

再生してみると見事に、ペダルの音はなくなっています。いや、素晴らしい!

 かといって、なんでもかんでも、こううまくいくわけでは無く、同じような音域に隠れたものとかは、見つけようがありません。でも、Adobe独自の面白い技術ですよね。