【ピアノのゆふべ】中村 倫子
前回のフルートとの演奏に引き続き、今回ソロでの演奏の機会をいただき大変感謝しております。今まで「無観客演奏」というものをしたことがなかったのですが、客席のお客様からいただくエネルギーの大きさや、それに支えられて演奏していることに改めて気が付く良い機会となりました。また、録音・録画で改めて自分の演奏と向き合うことができました。js文化フォーラムの皆様、サンテラスホールの皆様には根気強く撮影にお付き合いいただきありがとうございました。まだまだ未熟な演奏ですが、聴いていただけたら幸いです。
中村倫子(なかむら のりこ)ピアノ
大町市出身。
桐朋学園大学音楽学部音楽学科ピアノ専攻卒業。
長野県ピアノコンクール中学生の部、最優秀賞。日本クラシック音楽コンクール大学生の部、全国大会入選。
金井美穂と2012年にピアノデュオ Le Risaを結成。各種コンクールで上位入賞する。
これまでに、臼井文代、野溝千春、阿部美果子、新井博江、廻由美子、各氏に師事。
現在、大町市「中村音楽教室」にて指導を行うほか、桐朋学園大学音楽学部附属「子供のための音楽教室」松本教室においてソルフェージュとピアノ講師を務める。
また長野県内で、ソロや伴奏・ピアノデュオの演奏活動を行う。
ショパン:練習曲op.25-1「エオリアン・ハープ」
ショパンは2つの練習曲集、全24曲を作曲しています。練習曲というとテクニカルなイメージですが、ショパンの練習曲は音楽的にも素晴らしく、その後の作曲家にも大きな影響を与えています。
「エオリアン・ハープ」とは自然の風で音が奏でられる弦楽器のことで、この題名はシューマンがこの曲を聴いた感想で述べたことから通称として定着したと言われています。
絶えず音が鳴る中で響く、美しいメロディーが聴きどころです。
ショパン:練習曲op.10-12「革命」
ショパンの練習曲の中でも有名な一曲です。
フランス革命で目覚めた人間の尊厳・自由・平等・博愛の精神を求めて、ショパンの祖国・ポーランドの民衆が立ち上がりましたが、帝政ロシアの武力で抑え込まれてしまいました。
音楽活動のためにウィーンに旅立ったショパンは、ポーランドに戻ることもできず、愛する祖国のために何もできない無力感や怒りに震えて『革命』を書いたのだと言われています。
ベートーヴェン:ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調op.27-2 「月光」第一楽章
「月光」という通称は、ベートーヴェンが付けたものではなく、ベートーヴェンの死後、詩人のルートヴィヒ・レルシュタープが、このソナタに寄せたコメントから広まったものだそうです。
この曲は、ベートーヴェンが恋心を抱いた少女ジュリエッタに献呈されました。
この曲からどのような事を想像するでしょうか。「月光」の通称に捉われず、自由なイメージでお聴きいただけたら嬉しいです。
「月光」という通称は、ベートーヴェンが付けたものではなく、ベートーヴェンの死後、詩人のルートヴィヒ・レルシュタープが、このソナタに寄せたコメントから広まったものだそうです。
この曲は、ベートーヴェンが恋心を抱いた少女ジュリエッタに献呈されました。この曲からどのような事を想像するでしょうか。「月光」の通称に捉われず、自由なイメージでお聴きいただけたら嬉しいです。
撮影日:令和2年9月25日