【ロビーコンサート】himawari* サクソフォーン:塩入 幸恵 ピアノ:西村 夏葵

◎メッセージ

 新型コロナウィルスの影響で世界中が不安に感じる中、直接お客様の前で演奏できる機会も減り、自分達にできることは何だろうと考える日々が続いております。そんな中、今回このような形で音楽を届けられる機会を与えて頂き本当に感謝しております。
とても響きの良いホールで、温かいスタッフの方々に録音撮影していただき、貴重な経験をさせていただきました。
音楽だからこそ伝えられるメッセージがあると信じて、心をこめて演奏させて頂きました。
万全の体制で迎えてくださったJsフォーラムの皆様、サンテラスホールの皆様、関わってくださったすべて皆様、本当にありがとうございました。


◎プロフィール

塩入 幸恵 しおいり ゆきえ

 長野市出身。小諸高校音楽科を経て、東邦音楽短期大学管打楽器科を首席で卒業。その後、東京藝術大学別科を卒業。第4回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール高校の部にて1位受賞。短期大学在学中に、第18回レ・スプレンデル音楽コンクール大学の部にて、最高位受賞。
 第40回東京国際芸術協会新人オーディションに合格。並びに審査員特別賞受賞。その他、校内選抜演奏会等、読売新人演奏会、長野県新人演奏会、サクソフォーン協会新人演奏会等に出演。サクソフォーン四重奏と演劇によるコンサートを東京、長野にて開催。またゲストソリストとしてシエロアンサンブルとA.グラズノフ「サクソフォン協奏曲」を共演、共に好評を博す。
 これまでに、サクソフォーンを林美和、故新井靖志、野原武伸、佐藤淳一、田村真寛、冨岡和男の各氏に師事。現在、ヒオキ楽器サクソフォーン講師。県内中学、高校にて後進の指導を行う傍ら、ソロ、アンサンブル等活動を行っている。

西村 夏葵 にしむら なつき

 長野市出身。5歳よりピアノを始める。桐朋学園大学音楽学部音楽学科ピアノ専攻卒業。第21回長野県ピアノコンクール大賞受賞。第25回ピアノ教育連盟ピアノオーディション入賞(最高位)。第9回ピアノ教育連盟フレッシュコンサートに出演。第31回霧島国際音楽祭のマスタークラスを修了。長野県ピアノコンクール30周年記念コンサート出演。その他、松代ワンコインコンサートや加藤晃氏プロデュースの竹風堂ソナチネチクルスなど多数のコンサートに出演。また2010年に大学同期3人でクラリネットトリオ”ルイエ”を結成し、演奏活動を行っている。
 これまでにピアノを丸山ゆり、深沢雅美、岡部由美子、玉置善己、若林顕の各氏に、室内楽を寺西昭子、藤井一興、堤剛、法倉雅紀、鈴木良昭の各氏に師事。現在、ソロ・室内楽・伴奏等の演奏活動を行う傍ら、ピアノ講師として後進の指導に当たっている。


アンダンテとアレグロ
(アンドレ・シャイユー)

 フランスの作曲家シャイユーがサクソフォーンのために書いた作品はこの「 Andante et Allegro」のみだと言われています。前半のアンダンテは、ゆったりとしたピアノの和音連打にサクソフォーンの美しいメロディが重なります。打って変わって6/8のアレグロでは、ピアノに導かれて現れるリズミカルな主題が印象強く、さらに最終部では上昇下降を激しく繰り返すサクソフォーンの技巧的なパッセージが圧巻です。

展覧会の絵より『古城』
(モデスト・ムソルグスキー)

 展覧会の絵はムソルグスキーによって作曲されたピアノ組曲です。この作品の名を一躍世に知らしめたのがラヴェルによる管弦楽への編曲版です。この曲は展覧会で見た10枚の絵の印象を音楽に仕立てたものですが、2曲目の「古城」では古城の前で吟遊詩人が歌う絵の印象をアルト・サクソフォーンが感傷的に歌い上げます。サクソフォーンを用いる数少ないオーケストラ曲の中で有名な1曲と言えるでしょう。

アディオス・ノニーノ
(アストル・ピアソラ)

 曲のタイトルの「ノニーノ」とはイタリア語で「おじいちゃん」という意味で、ピアソラの父ビセンテの愛称。ビセンテはピアソラに音楽を教え、バンドネオンを与え、タンゴの道へと導いてくれた人物で、ピアソラにとって、実の父親であると同時に、音楽の父でもありました。そんな最愛の父の死に際して書かれた曲がこの曲であり、ピアソラから父への鎮魂歌でもあります。タンゴを元にクラシック、ジャズの要素を融合させたピアソラ独自の音楽性を感じ取っていただけましたら幸いです。

SAKURA〜NHK連続テレビ小説『さくら』主題歌〜

 2002年4月よりスタートしたNHK連続ドラマ小説「さくら」のメインテーマ。日系四世である主人公が、自分のルーツである岐阜県飛騨地方で、様々な「日本」と出会ってゆく物語です。このテーマ曲は、さくらの「なつかしい日本への思い」を基調として、優しくしなやかな音色を持つソプラノ・サクソフォーンを活かし、静かに心に浸み入るような作品となっています。

撮影日:令和2年10月29日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA