第70回ピアノのゆふべ

Presented by 株式会社協立商会 
第70回ピアノのゆふべ
物語をあなたへ ピアニスト 小宮山 愛

株式会社協立商会プレゼンツ 第70回ピアノのゆふべ  ピアニスト小宮山愛さんのコンサートが6月10日東御市文化会館で開催されました。 コンサートを収録し、その1部の動画がご覧いただけます

収録をやってみての感想

とても新鮮だったのが、360度お客様に囲まれるロビーコンサートのステージです!お客様の、演奏を聴く真摯な姿勢を間近で感じ、お客様との一体感を感じる素晴らしい本番になりました。また、東御市文化会館の会館の方々には細やかなご配慮をいただき、コンサートを終えることが出来ました。携わっていただいた会館の方々、ご来場いただいた全てのお客様に感謝申し上げます。また、「ピアノのゆふべ」に出演し大変素晴らしい経験をさせていただきました!これからも、聴いていただいた方に『音楽って楽しい!』と思っていただけるように、自分自身精進したいと思います!

小宮山 愛


小宮山 愛 プロフィール

ピアニスト 小宮山 愛

小諸市出身。桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部を卒業。モーツァルテウム音楽大学にてピアノ教育を学ぶ。長野県新人演奏会および松本音楽文化ホール新人演奏会に出演。ウィーン国立音楽大学マスタークラス受講。期間中に行われたディヒラーコンクール第1位。モーツァルテウム音楽大学夏期国際アカデミー受講。選抜者によるアカデミーコンサートに出演。これまでに柳沢アキ子、深沢雅美、小山香織、玉置善己、クラウディウス・タンスキの各氏に師事。現在、演奏活動を行う他、後進の指導にもあたる。桐朋学園大学附属「子供のための音楽教室」長野教室講師。長野県小諸高等学校音楽科非常勤講師。


動画視聴者へ伝えたいこと

今回のテーマは「物語をあなたへ」。作曲家が残した音符は、作曲家の歩んできた人生、当時の時代の様子、そして作曲家の作品への意図・・・様々な事柄が織り成されています。作品の持つ「物語」を聴いているお客様に届けたい・・そんな思いを込めてこのテーマを選びました。動画をご覧の皆様にも、そんなことを感じてもらいながら楽しんでいただければと思います。

演奏曲

リスト 愛の夢

原曲は歌曲で、リストがピアノ版に編曲しました。「おお、愛しうる限り愛せ」という題名がついています。詩を書いたフライリヒラートの想いが色濃く現れた、人間愛がテーマとなっています。若くして父親を亡くし、その時の後悔がそのまま詩になったような作品です。 失ってからでは遅すぎる、そんなことを訴えかけるような詩にリストが素晴らしい音楽をのせて名曲となりました。

リスト バラード第2番

リストの孫弟子にあたるクラウディオ・アラウの「アラウとの対話」(ジョーゼフ•ホロヴィッツ著)によるとこの曲はギリシャ神話のヘーローとレアンドロスの物語に基づいて書かれた叙情詩だと言われています。高い塔に住む愛と美と性を司るギリシャ神話の女神アプロディーテーに仕える女神官ヘーローと、海峡の対岸に住むレアンドロスの2人の悲恋物語が、ダイナミックにそしてドラマティックに表現されています。息の長い男性的な旋律と、繊細で優美な女性的な旋律が非常に美しい曲です。

バッハ(ペトリ編曲) 羊は安らかに草を食み

この曲は、バッハの仕えていた、ザクセン選帝侯の誕生日に贈られました。 羊飼いを領主に、羊を民になぞらえ、「良い羊飼いのもとでは、羊は安心して草を食べることができる」=「良い領主のもとでは、人々は安心して生活することができる」という内容になっています。

シューマン(リスト編曲) 献呈

歌曲として作曲されたシューマンの「献呈」を、ピアノの魔術師と呼ばれるリストがピアノ版に編曲しました。「君に捧ぐ」という意味のこの曲は、シューマンが結婚前夜に妻となるクララへ贈ったものです。

バダジェフスカ 乙女の祈り

バダジェフスカはポーランド出身の女性作曲家です。この曲は彼女が22歳の時に発表されました。聖母マリアの物語を描いた宗教的な音楽であると言われています。

シューマン トロイメライ

曲集「子供の情景」の中の一曲。「子供の情景」は、シューマンの妻、クララ・シューマンがシューマンに対して「時々あなたは子供のような人ね」と言ったことをきっかけに作られました。子供のために多くの曲を残したシューマンですが、この曲集は子供心を持った大人のための作品、と言えるでしょうか。

撮影日:令和4年6月10日